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短論:世界観と職業

 世界観と職業の関連性について、あなたはよく考えたことがあるだろうか。
 ゲーム的に言うなら、クラス分け、と言ってもいい。
 要するに戦士、武闘家、魔法使い、僧侶、狩人とかいうアレのことでもある。
 勿論それだけでなく、商人や大工、船乗りなども該当する。
 ゲームを作る人にはしばしば見られるのだが、
「どのような職業があればいいと思うか書き出そう」
 という職業の作り方がある。
 要するに、思いつくままに並べて取捨選択しようという試みだ。
 これは特にクラス制のゲームにおいてよく見られる。

 そういう作り方をしようとする人、少し待って欲しい。
 その作り方はしっかりした取捨選択が出来るのならいいのだが、幾らかの危険を孕んでいることも知っておいて欲しい。
 その危険とは「世界観とは見当違いの職業が混じること」だ。
 世界観と職業は密接な関係にある。
 世界設定によって世界観が変化することは以前に述べたが、世界観と職業もそれと同じ形であるからだ。
 職業は、専門的にその役割が必要とされていなければ成立しないということを、忘れてはならない。

 具体的な例を挙げれば――「竜」という生き物が一般的ファンタジー世界のように格別の生き物で、しかもその数が多い世界となれば「ドラゴンハンター」や「ドラゴンテイマー」などという職業がその世界に存在するのはごく普通に考えられることだ。逆に言えば、竜など姿も伝説もない世界でそのような職業が成立することはまずないだろう。
 同じ考え方で行くと、魔法系の職業にはより注意を払う必要がある。魔法系の職業が職業足りえるには勿論魔法の力がその世界にあることが前提になるし、その魔法の力の根源が何であるかも重要だ。
 神の存在、その信仰が存在しないのに「神官」が存在するわけはないし、同様に精霊の存在、その信仰が存在しないのに「精霊使い」が存在するとも思いがたい。近頃は「錬金術士」というのも見られるが、それも錬金術というテクノロジーが確固たるものでなければ存在し得ない。

 特にその世界において重要視、特別視される要素には、専用の職業をひとつと言わず二、三置くことも考えるべきだろう。この時、その要素に関わる職業を分業させて数を増やすことで、より世界観的な重要度を増しているように見せることも可能だ。
 工場における流れ作業をイメージして貰えば、分業による職業の増加というものが理解できると思う。
 ただ、あまりに細分化しすぎると、それはそれで不自然になってしまうので、程々に。

 世界観を構築する上で、ある職業の有無は世界観に影響されるし、世界観に影響するのだ。
 その世界観にあるべき職業がない。その世界観にあるべきでない職業がある。
 こういった間違いを起こすことがないよう、注意されたい。

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